問題点・課題
Problems/issues
全国的に進行している高齢化は、マンションにおいても以下の問題が指摘されています。
- 高齢組合員は、精神面、身体面、体力面で役員の就任を辞退される場合が増えているため、他の組合員における役員の就任周期が早まり負担が増している。本来の仕事をもっているため管理組合の役員の仕事は相当に厳しい。また、厳しいことに増して、昨今の組合員同士の意見の相違や理事会に対する組合員からの厳しい意見があることなどの状況から、役員の責任は考えるよりも大きく、精神的負担も大きい。
- 高齢化世帯が増加しており、仕事での収入はあるが、高齢のため生活をまかなえる程度の収入に留まるなどの理由から修繕積立金を値上げしたくても、値上げ金額が制約されてしまう。これにより、本来想定する時期に、想定する修繕積立金が貯まらない結果を招いている。
- 平時において、ヘルパーなどの入館者の出入りが増えるため、エレベーターで待たされる時間が増えたり、来客駐車場が占領されてしまう。
- 室内で体調異変がおこっていないか心配。孤独死のリスクが増える。
- バリアフリー工事や手すり取り付け工事など、高齢化に対応する工事費の支出が増える。
- 災害時における避難が難しいため、同じ階に住む者として何かの救助をしなければと思うが、何をしていいのかわからない。
- 高齢により年金のみで生活費と管理費等をまかなうため、納められる管理費等の金額に限界がある。
- 高齢化により、総会出席議決権の提出数の低下などあらゆる面で組合運営への参画が低調になる。
運営へ参画しない組合員が増えることは、運営に対して一部の組合員の考えに対して牽制機能が働かなくなるなどの弊害もある。 - 高齢ではあるが、役員として無理に理事会に出席しても、あまり貢献できないため意味がないと思ってしまう。